ランボルギーニ・スーパートロフェオってどんなレース?


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RacingDiaryでは今シーズン鈴鹿と富士、そして韓国の3ラウンドを取材した『Lamborghini SuperTrofeo Asia/ランボルギーニ・スーパートロフェオ・アジア』。


何度も記事で取り上げて置いて恐縮ですが、我々宛に


「ランボルギーニ・スーパートロフェオ」って何?


というご質問を頂戴しましたので、今更ながらではございますが『ランボルギーニ・スーパートロフェオ』というレースカテゴリーについて少しだけ踏み込んでご紹介いたします。


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ランボルギーニのワンメイクレースとして2009年にヨーロッパで開催をスタートした「Lamborghini SuperTrofeo/ランボルギーニ・スーパートロフェオ」。


現在はアメリカ、アジアでも選手権が開催され、計3シリーズ(参戦台数は約80台/2019年シリーズ)が展開。


シーズンの最終戦後にはワールドファイナルという世界一決定戦も行われる世界最大規模のワンメイクGTカーレースです。


車両は当初は『ガヤルド LP 570-4 スーパートロフェオ』を使用していましたが現在は『ランボルギーニ・ウラカン・スーパートロフェオ・エヴォ』にて争われます。


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レースフォーマットは金曜日に2回のフリー走行(合計120分)、土曜日に予選と決勝レース1、日曜日に決勝レース2が開催。


メインイベントで開催されることは少なく、スーパートロフェオ・アジアではブランパンGTワールドチャレンジ・アジアとの併催で開催。


開催されるサーキットは各地域の中でもF1が開催可能なFIAグレード1、もしくはF1の公式テストが開催可能なFIAグレード1Tのサーキットです。


ドライバーは1台につき2名もしくは1名。


搭乗人数はクラスによって別れます。


クラス分け

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ランボルギーニ・スーパートロフェオでは4クラスと細かいクラス分けが行われています。


国際レースに出走するレーシングドライバーは『FIA Driver Categorisation』というシステムでFIA公認レース参戦実績別に「プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ」と区別されています。


スーパートロフェオの場合、シルバー2名の参戦の場合はプロクラス


シルバーのドライバーブロンズのドライバーのコンビならプロアマクラス


ブロンズのコンビ、もしくは単独参戦であればアマクラス


ブロンズで、ランボルギーニ・スーパートロフェオ参戦初年度などの経験が浅いドライバーは「LBカップ」というクラスに分類され、各クラスの順位と総合順位で表彰されます。


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今年の鈴鹿ラウンドでVSRチームの66号車のアレックス・アウ選手と根本悠生選手のコンビが総合優勝したことをこちらの記事で快挙だと書きました。


これは根本選手がシルバーアレックス選手がブロンズに分類されているため、66号車はプロアマクラスとして参戦しているからです。


つまり、鈴鹿ではシルバー分類のプロドライバーが2名乗車する車両を打ち負かして、プロとアマチュアのコンビが勝利した、快挙だったのです。


ちなみに、根本選手もコーチングするKumer選手は分類がブロンズで、ランボルギーニ・スーパートロフェオの経験が浅いことからLBカップクラスで参戦しています。


選手権の魅力

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ランボルギーニ・スーパートロフェオという選手権の最大の魅力はプロとジェントルマンによるプロクラスやプロアマクラスの戦いではありますが、もう一つの魅力は若手ドライバーの参戦です。


ランボルギーニは若手ドライバーの育成プログラムとして『YOUNG DRIVERS PROGRAM 』を認定。


こちらでは上位プログラムの『GT3 JUNIOR PROGRAM』に ステップアップするチャンスを与えるほか、スクアドラ・コルセが実施する公式 テストプログラムへの参加権が与えられます。


この「YOUNG DRIVERS PROGRAM 」は「ランボルギーニスーパトロフェオに参戦する26歳以下のドライバー」が対象。


つまり、ランボルギーニの育成枠に入りたければスーパートロフェオに参戦することがスタートなのです。


2017年には根本悠生選手がランボルギーニ・ジュニアプログラムのドライバーに選出されました。


GT3のランボルギーニ・ウラカン EVO Photo by RacingDiary

YOUNG DRIVERS PROGRAM 」のさらに上、『GT3 JUNIOR PROGRAM』で世界各国のカスタマーチームに派遣され、さらに優秀な成績を残し、ランボルギーニに認められれば・・・ワークスドライバーの証『FACTORY DRIVERS』に。


ファクトリードライバーは、ランボルギーニ・スクアドラ・コルセの顔となり世界中のGT3レースに派遣されるだけではなく、イベントへの参加や若手ドライバーを育成する立場。


その活躍の幅はランボルギーニの顔といっても過言ではないでしょう。


スーパートロフェオというワンメイクの場で輝くドライバーを選び、GT3にステップアップ。


GT3を戦う中でも『ランボルギーニの顔としてふさわしいドライバー』を育てる、いや、見つけだす。


これがランボルギーニのドライバー育成システムとなります。


このランボルギーニ・スーパートロフェオというシリーズには、将来ランボルギーニの顔となる可能性の秘めた若手ドライバーが多数参戦しております。


そのため、FIA-F3やFIA-F4のようなステップアップカテゴリーとしての一面もあり、そこも大きな魅力の一つではないかと思います。


まとめ

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今回だけでランボルギーニ・スーパートロフェオの魅力を全てお届けできたとは思っておりません。


このカテゴリーは見れば見るほど、聞けば聞くほどハイレベルで激しい戦いが繰り広げられていることがわかります。


YOUNG DRIVERS PROGRAM 」を狙う若手は文字通り人生をかけて参戦しています。


同じレースには『モーターレーシングを本気で楽しみたい』と思い、自身のスキルアップを目指してレースに挑むジェントルマンの姿もあります。


どちらも本気です。


だからこそ、観るものを圧倒させるし、夢中にさせる。


スーパートロフェオには日本のレース雑誌やGTプラスで見かけるようなドライバーはいないかもしれません。


しかし、選手権の激しさや、上位ドライバーのレベルは決して日本のビッグレースにも劣らないものだと感じました。


Photo by Fotospeedy & RacingDiary

Text by RacingDiary



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