F3初優勝のチャンス?! 最高の体制を手に入れた『TOM'Sの阪口晴南』


カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/阪口晴南

Photo:RacingDiary


モータースポーツの世界の『スピード感』には時に戸惑いも抱いてしまうこともあります。


ホンダの育成ドライバーが翌年トヨタに乗っていたり、ホンダの育成ドライバーがポルシェ・ジャパンの育成ドライバーになったりと。


育成プログラム内の戦いに破れた結果だという表現もできるが、必ずしもというわけでもないというのが筆者の考えだ。


速さを見せつつも育成プログラムを離れるものもいる。


阪口晴南もその一人かもしれない。


今回は阪口晴南のF3スポット復帰レースを見てみようと思う。



カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/阪口晴南

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阪口晴南というドライバーの印象は『堅い』。


全日本F3には2016年から3シーズンフル参戦したが、リタイアは3回のみ。


わかりやすい速さはないが、ポイントを積んでくるドライバーだ


そこを評価されたからこそ、2018年にはスーパーフォーミュラの第2戦、福住仁嶺の代打でデビューを果たしている*。   


*決勝レースは悪天候でキャンセル。


スーパーフォーミュラにスポット参戦を果たした後は、よほどのことがない限り、翌年か、翌々年にはフル参戦だと思っていたが、現実はそうではなかった。




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2019年、阪口晴南はトヨタのカスタマーチームである、K-tunes racingのレクサス RC F GT3のドライバーとして発表されたのだ。


これにはジュニアフォーミュラ時代からチェックしていた編集部員も大層驚いた。


突然のSUPERGTデビューだったが、悪天候に翻弄された開幕戦 岡山では決勝をドライブする前に悪天候による赤旗中断のため、チームメイトの新田選手からドライバー交代される前に優勝が決まった。


第3戦は自身の『堅い』走りを披露し、K-tunes racingの優勝に大きく貢献。


国内最高峰であるSUPERGTにデビューから3戦レースの中で2勝を果たし、知名度も注目度もウナギのぼりのなか、今年F3にレギュラー参戦している小高一斗の代役として6月8日~9日の全日本F3選手権第6戦〜第8戦に参戦すると『TOM'S』から発表があったのだ。


昨年までの『倒すべき相手』であったTOM’Sからの参戦に、私は驚きとともに、むず痒さを感じてしまったのだ。


なぜなら阪口は昨年までのHFDP(ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)のエースとして、TOM'Sの坪井、宮田に勝負を挑んでいたからだ。


まだ、『ホンダの阪口』という印象が強かったのが正直なところだ。


それでは、前置きはこの辺にして、実際にレース当日の話に戻そう。





TOM'S×阪口晴南

カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/阪口晴南

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スタート前のダミーグリッドで車に座る阪口晴南。


スポット参戦とはいえど、TOM'Sスタッフとのコミュニケーションは上手くいっているようで、頻繁にスタッフと声を交わす姿が見られた。


グリッドウォークに参加したファンの多くが阪口晴南とTOM'S37号車の組み合わせを写真に収めようとスマホカメラや一眼を向ける。



カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/阪口晴南

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写真はバックストレートからのヘアピン立ち上がり。


2ラウンド5レースの欠場くらいでブランクにはならないといった様子か。


土曜日の第6戦の予選では6番手タイム、チームメイトの宮田が3番手。


第7戦の予選タイムでは4番手タイムだったが、宮田が2番手だ。


チームメイトとなった宮田の壁は厚い。


カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/阪口晴南

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写真のような「阪口晴南とTOYOTA Gazoo Racingのロゴの組み合わせ」にいまだに大きな違和感を感じる。


彼の公式HPにも山ほどのホンダのロゴは見かけても、トヨタのトの字もないように・・・


いつになったらホンダ色を感じなくなるのだろうか。



全日本F3選手権第6戦〜第8戦 レース結果

カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/阪口晴南

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全日本F3選手権第6戦〜第8戦 決勝レースの結果は以下の通りだ。


第6戦:5位

第7戦:3位

第8戦:4位


第7戦でTOM'Sの宮田が優勝するなど、TOM'Sチームとして副長の兆しを垣間見せるレースだったが、この岡山ラウンドもB-Max Racing with motoparkとサッシャ・フェネストラズが中心であった。


また、YTBの片山がホームコースの利もあり、いつにもまして激しい争いが起こったことで、阪口のポディウムは第7戦のみとなった。


詳細なレースレポートは全日本F3の公式HPや他の媒体をチェックしていただいた方がよろしいかと。


コースサイドから見た37号車は小高搭乗時ほどのアグレッシブさは感じられなかったが、終始落ち着ついたレース運びだった。


もしかしたら、彼は耐久レース向きだったのかもしれない。


そう考えるとチーム郷による、スーパー耐久参戦が白紙になったことが悔やまれる。








まとめ

カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S/阪口晴南

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小高一斗の代役としてではあったが、F3復帰を果たした阪口晴南


今シーズン中、またTOM'Sの阪口晴南が見れるかどうかはまだわからないが、この組み合わせは上手くハマれば、悲願のF3初優勝も見れるのかもしれない


そう、阪口晴南は全日本F3に忘れ物をしている


過去3シーズンフル参戦したがまだ勝利がないのだ。


たとえ、SUPERGTでGT300チャンピオンにもっとも近いと言われても、F3での1勝はファンの一人として一度は拝んでおきたい姿。


そんな機会があるのかどうかはわからないが、楽しみにしたいものだ。


ALL Text & Photo BY RacingDiary


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