すっかり”政治家”の顔に。山本左近氏、鈴鹿来訪


山本左近氏

「最近山本左近のTwitterが面白い」という噂を聞いたのはいつの頃だったか、そこで初めて元レーシングドライバーの山本左近が参議院比例代表として立候補表明したことを知った。


山本左近といえば、F1参戦以降が一番目立つ経歴としてあげられる。


彼はスーパーアグリ、スパイカー、HRTなど資金難のチームにシーズン後半から参戦するドライバー、俗な人間は”ペイドライバー”だと言い張る


しかし、私自身は少し違った印象を抱いている。


2005年の山本左近はチームメイトの片岡龍也とともにTOM'SからSUPERGTに参戦。


SUGOでは山本左近にとって1度だけのGT500クラス優勝を果たしている。


翌年、2006年はSUPERGTではNISMOに移籍し、日産のワークスドライバーになるとともに、フォーミュラ・ニッポンではKONDO Racingに在籍し、国内レース界からの期待を十分に浴びながらシーズンを開幕したが、6月のイギリスGPからF1に帯同。


以降、山本左近は海外、F1を中心としたレースキャリアを歩んでいった。


私は、2006年にもし、山本左近というドライバーがF1を目指せず、国内レースのキャリアを積んでいればどんなドライバーになったのだろうかと思うことがしばしばあった。


F1キャリアの間にはGP2にART GPから参戦したが、名門ARTからの参戦にも関わらず優勝はなかったと記憶している。


少なくとも、2006年のNISMO Zには勝てるポテンシャルはしっかりとあった。


フォーミュラ・ニッポンのKONDO Racingは今ほど力強くはないが中堅チームの一角を担うチームだった。


彼は国内レースピラミッドの頂点で、誰もが羨む「NISMOのワークスドライバー」という地位を捨て、スーパーアグリに加入したことが時に残念だったと感じてしまうのだった。


F1に突き進んだ山本左近は2010年シーズン末でHRTチームを離れ、2011年はヴァージン・レーシングとリザーブ契約としてチームに帯同するも1度も出走機会はなく、このシーズンをもってF1から離れることになる。


2015年6月に2レースだけフォーミュラEに参戦したが、レーサーとしてのブランクは5年近くあり、2レースともトラブルとアクシデントでリタイアに終り、以降モータースポーツに選手として関わることはなくなった。


それからは、レースのTV解説者としてレギュラーポジションを手に入れていたが、彼はまたもや自身のキャリアの舵を大きくきる行動に出た。


2019年、第25回参議院議員通常選挙に出馬すると表明したのだ。


さて、導入が長くなりましたが、そんな”山本左近先生”が鈴鹿2&4レースが開催されている鈴鹿サーキットに現れた。

サインや記念撮影に応じる山本左近氏

山本左近が現地入りしたことはTwitterで知った。


最近の彼は今までの放置アカウントが嘘のように有権者と政治に関する話をTwitter上でも繰り広げている。


レーシングドライバー時代、特にF1参戦時の山本左近は一体何をやっているのか、窺い知れない一面があったように感じる。


しかし、今は”政治家”としてのオープンさを出すために、「どこどこに行った」「これからどこどこに挨拶!」と毎日のようにつぶやいている。


今回も朝のうちから鈴鹿入りすることをTwitterで告知し、


『トムス36番前でサイン会です!』


と行った呟きをしてくれたおかげで、B-MAX Racingのピット前で知人と談笑していた私は山本左近がいるというTOM'Sのピットまで向かった。

話題性もあってピットウォークでの人気者だ

以前、彼を見かけたのはGTの現場か、それとも六本木のフォーミュラEのデモランの時だったか。


いずれにせよ、数年振りだったのだが、一目見た彼を私は『政治家の顔になっている』と表現した。


臨時の選挙スタッフなのか、政党の職員なのかはわからないがお付きのスタッフが討議資料と書かれたパンフレットを配り歩いていた。


表紙には元F1ドライバーとあるのに、ページをめくってもフォーミュラEのデモラン、TOM'Sから参戦した全日本F3、そして件の2006年に少ししか乗らなかったGT500のNISMO Zの3枚の画像しかない。


やはりF1の写真を使用するのは何かしらの問題があるのだろうか。


山本左近 討議資料

パンフレットに大きく書かれた「36歳」という現在の年齢を見て、私は「若いな」とだけ思った。


それは政治家を目指す人たちの中では「若い」だろうし、レーシングドライバーを続けていたとしても36歳はまだまだ中堅、稼ぎ時だ。


1人のレースファンとして、もう山本左近のレースを見られないのかと思うと残念だと断言する。


しかし、山本左近本人が望んで進んだ道であるのであれば、1人のレースファンとして陰ながら見守っていきたいと思う。


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