ブランパンGTの『ブランパン』とはなんだったのか?


こちらの記事でもお伝えした通り、10年に渡るSROモータースポーツ・グループとのパートナーシップ終了に伴い、2020年にはブランパンの名の付くレースイベントが姿を消すことになりました。


そもそも、『ブランパン』とはどのようなブランドだったのでしょうか。


長きにわたりGTレースを支えたブランパンに敬意を評し、今回はブランパンをご紹介します。




ブランパンとは

『ブランパン』はコンビニで売っているパンのことではありませんし、麦の皮を使った低糖質のパンのことでもありません。


ブランパン/Blancpainは歴史あるスイスの高級機械式時計ブランドです。


その起源は18世紀まで遡ります。



1735年、スイスの時計職人ジャン=ジャック・ブランパンがヴィルレの街で自身の名を冠した時計の製造を始めたことからブランパンは時計ブランドとしての始まりを迎えました。


それから約2世紀に渡ってブランパン一族による経営が続きます。


1970年代に日本のセイコーがクォーツ時計の特許を公開したことで多くの時計メーカーがクォーツ時計製造に乗り出しました。



クォーツ式腕時計は機械式に比べ安価販売できたので、高価な機械式時計を製造していたスイス・アメリカのメーカーは大打撃を受けました。


これがいわゆる”クォーツ・ショック”と呼ばれるものですが、ブランパンも例外に漏れず大打撃を受け、約10年休眠する事態に。


ブランド存続も危ぶまれましたが、1982年にムーブメント製造会社の社長ジャック・ピケがブランパンを買収し事業再開。


1992年より世界最大の時計製造グループのスウォッチ・グループに買収され、今日に至ります。


広告で「ブランパンはクォーツ時計を製造しないし、今後も作らない」と言い切ることからも分かる通り、現在も機械式の高級モデルのみを製造しています。




ロレックスが1日2000本を製造する中、近代的な製造ラインを持たないブランパンは1本1本を職人の手作業で製造するため、1日の製造本数は30本に満たないとのこと。


それゆえに、ラインナップは1本の腕時計の金額で普通自動車が購入できそうな価格のものばかりという、正に高級時計ブランドです。




”海”との関係は継続

2019年末でSROとの10年の関係に終止符を打つことにはなりましたが、『ブランパン オーシャン コミットメント』を通じて海洋探査、保全、保護のサポートは2020年も継続されます。


ブランパンと海は、ブランパンがモータースポーツと関わる遥か以前の1953年、フランス軍の潜水隊向けに開発した世界初のモダンダイバーズウォッチ「フィフティ ファゾムス」を発表した頃から続いています。


現在も18の重要な海洋調査に共同出資を行い、世界中の海洋保護区の倍増に寄与。


ドキュメンタリー映画を公開して賞を受賞してきたほか、海中写真展や出版物も手掛けています。




ブランパンが離れることで『ブランパンGTワールドチャレンジ』と呼ばれていたレースは、『GTワールドチャレンジ』として開催されます。


しかし、私も未だに身内との会話では『来年のブランパンで〜』『ブランパンにデビューする誰某が〜』等、SROが開催するGTレースに対し、ブランパンという呼び方から変えることが出来ずにいます。


モータースポーツを使ったマーケティングで最も成功したブランドの1つなのかもしれません。



Photo:Blancpain,RacingDiary編集部

Text:RacingDiary編集部

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