チームオーナーは29歳!!ル・マン2度の覇者アール・バンバーの”EBM”【海外レーシングチーム紹介シリーズ】

2019年の鈴鹿10Hでポルシェ 911 GT3Rを走らせ、ポルシェのエースナンバーでもあるカーナンバー”911”を付けてレースを戦ったニュージーランド国籍のレーシングチーム”EBM”。


今回はEBMについてご紹介いたします。




EBM(アール・バンバー・モータースポーツ)とは?


EBMとはEarl Bamber Motorsport(アール・バンバー・モータースポーツ)の略称です。


チームの創設者であり、オーナーは現役ポルシェ・ワークスドライバーのアール・バンバー。


アール・バンバーは1990年生まれのニュージーランド人、なんとまだ29歳の若いドライバーです。


ご存知の方も多いかと思いますが、2015年と2017年のル・マン24時間レースの総合優勝メンバーであり、2017年のWEC/世界耐久選手権のドライバーズタイトル保持者です。





アール・バンバー


アール・バンバーのキャリアを簡単にご紹介いたします。


バンバーは2005年末から2006年初頭に開催されるニュージーランド・フォーミュラフォードに15歳の時に参戦し4輪レースデビューを果たします。


2006年のフォーミュラBMW・アジアのチャンピオンに輝きましたが、その後は苦労が続きます。


2008年、圧倒的な独走状態を築いたフォーミュラ・アジアV6(元はフォーミュラルノーV6・アジア)では12レース中4レースを欠場しランク2位。


その後、GP2アジアやスーパーリーグフォーミュラ、A1グランプリに参戦するも成績はパッとしません。


2012年は1年間主だったモータースポーツ活動を休止しましたが、2013年からポルシェ・カレラ・カップ・アジア(PCCA)に参戦、2年連続のチャンピオンを獲得。


2014年にはF1グランプリの前座として開催されているポルシェ・スーパーカップでもチャンピオンとなったことでバンバーはポルシェのワークス入りを果たします。


2015年にはポルシェワークスのドライバーとしてポルシェのLMP1の3台目である19号車のドライバーとして抜擢され、スパ6時間レースとル・マン24時間レースに参戦。


WEC2戦目にしてル・マン24時間レース優勝という仕事を成し遂げたバンバーにとって2015年シーズンはポルシェのワークスドライバーとして世界から注目を浴び、これまでの苦境の多いフォーミュラのキャリアでの評価を跳ね返したシーズンとなりました。


2017年には2度目のル・マン制覇を達成し、フル参戦となったWECの王者も獲得。


現在は北米 IMSAのWeatherTech SportsCar選手権にポルシェGTチームから参戦。


まだ20代でありながら2度のル・マン制覇、1度の世界選手権王者という実績を持ったバンバーはポルシェから絶大な信頼を受けるワークスドライバーの一人となりました。





EBM結成は2018年


そんなアール・バンバーがオーナーを務めるEBMですが、2018年のポルシェ・カレラ・カップ・アジアでデビューした若いチームです。


アール・バンバーの弟ウィル・バンバーとジェントルマンドライバーのサムソン・チャンを起用し、ポルシェ・カレラ・カップ・アジアに参戦を開始。


2019年はポルシェ・カレラ・カップ・アジアでの活動に加えて、オーストラリアのバサースト12時間レースに参戦。


ポルシェ・モータースポーツ・アジア・パシフィックの協力を得て2台体制で参戦したところ912号車(デニス・オルセン、マット・キャンベル、ダーク・ウェルナー組)が優勝。


実はIGTC初勝利のバサースト12時間レースはEBMとしてのGT3レースデビューでもあったのです。


チームはその勢いを持ってIGTCの第4戦と第5戦、鈴鹿10Hとキャラミ9時間レースに参戦することを発表しました。





鈴鹿10時間

鈴鹿10時間のドライバーはロマン・デュマ、マシュー・ジャミネット、スヴェン・ミューラーというキャラミ12時間レースでEBMの911号車に乗ったメンバーです。


バサーストでは旧型であったポルシェ911 GT3Rも、鈴鹿には新型購入して挑みます。


IGTC開幕戦の優勝チームということで鈴鹿でも大変期待されるチームではありましたが、残念ながらチームオーナーのアール・バンバー本人はアメリカでレースがあるため鈴鹿には登場しませんでした。


予選では合算タイムが6'10.860となり総合24位/プロクラス22位と苦しい結果に。


同じポルシェ・モータースポーツ・アジア・パシフィックの支援を受けるAbsolute Racingの6'08.123に比べ大きく差を付けられる形になりました。


そこから追い上げに期待がかかりましたがトップから2LAP遅れの総合13位、シルバークラストップのSunEnergy1 Racingの1LAP遅れでゴールという結果でした。


総合3位にAbsolute Racingのポルシェ、デニス・オルセン、マット・キャンベル、ダーク・ウェルナー組の、バサースト12時間でEBMと共に勝利した3人のドライバーが入りましたが、EBMにとっては厳しい戦いでした。




まとめ

バサースト12時間で鮮烈なGT3デビューを飾ったEBM。


今シーズンはIGTC最終戦のキャラミ9時間レースと、ポルシェ・カレラ・カップ・アジアを残すのみとなっています。


当初はマカオ・ギアサーキットで開催されるFIA GT3ワールドカップに参戦を検討していましたが、ポルシェはローヴェ・レーシングとAbsolute Racingへのワークス支援を発表。


現状、EBMの参戦は発表されず仕舞いです。


鈴鹿では苦戦となりましたが、ポテンシャルは高いチームですので、次戦キャラミでのレースが楽しみです。



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