ガレージ59の”59”とは?複雑なチームの歴史を紐解く【海外レーシングチーム紹介シリーズ】



まず、結論から述べると”ガレージ59”というチーム名は1995年のル・マン24時間レースでマクラーレン F1 GTRが勝利した際に付けていたカーナンバー”59”に由来します。


ですが、今年はブランパンGTシリーズエンデュランスカップとインターコンチネンタルGTチャレンジでアストンマーティン・バンテージ GT3を走らせています。


これはどういうことなのでしょうか?


チームの歴史から紐解いていきましょう。




チームの歴史


Garage59/ガレージ59というチームは幾度と改名を続けてきたので、チームの前史についてからご説明します。


イギリス人レーシングドライバーのアンドリュー・カーカルディはイギリスF3選手権やブリティッシュGTなどに参戦していました。


カーカルディは2004年にTeam AKAを立ち上げ、チーム代表としてイギリス・フォーミュラ・ルノーに参戦。


2007年にFIA GTチャンピオンシップでチームメイトだったジェントルマンドライバーで起業家のクリス・ニーアーコスが参画し、チーム名をCR Scuderiaに変更。


”スクーデリア”と入ったのはGTレースでフェラーリを使用していたため。


フェラーリを使用しなくなった2009年にはCRS Racingと更に名を変えました。


2010年からはGP3にも参戦、同シーズンにはロベルト・メルヒがドライバーズランキング6位の成績を残すなど活動の幅は広がります。


2011年、マクラーレン・オートモービルに協力し、McLaren MP4-12C GT3の開発に携わり、スパ24時間レースに参戦。


2016年、共同代表にマクラーレン・オートモービルのチーフテストドライバーのクリス・グッドウィンが加わりチーム名を”ガレージ59”に名称を変更しました。


マクラーレンにとって忘れられない”59”を掲げる『マクラーレンのワークス』として、マクラーレンのGTレース活動の中心にあったガレージ59でしたが、マクラーレンとの関係に暗雲が立ち込める自体に。


ガレージ59はマクラーレンのGT3カーに関してのアフターサポートをガレージ59(社名:CRS GT Ltd)が独占的に行えると主張しましたが、マクラーレン・オートモービル側がこれを認めず裁判に発展。


裁判の結果、マクラーレンの650S GT3とMP4-12C GT3にアフターサポートを独占的に行えるというガレージ59の主張は認められませんでした。


2018年までマクラーレンと共にレースを続けてきたガレージ59ですが、シーズン末に上記の判決が出されてからもマクラーレンと良好な関係は継続せず、2019年シーズンを前にアストンマーティン・バンテージGT3を導入すると発表。


2019年カーカルディとグッドウィンに加え、共同オーナーにジェントルマンドライバーのアレックス・ウェストが加わり、”新生”ガレージ59が誕生しました。


ですがここで”大きな疑問”が・・・



ガレージ59というチーム名は1995年のル・マン24時間レースでマクラーレン F1 GTRが勝利した際に付けていたカーナンバー59に由来していました。


アストンマーティンのカスタマーチームとして活動するのにマクラーレンに由来したチーム名って、ちょっとおかしな状況になっている気が・・・


と、思いましたが、チームからの発表によれば「59はアストンマーティンがル・マン24時間総合優勝を達成した1959年にも通ずるラッキーナンバー」ということ。


偶然なのか必然なのかわかりませんが、おかげでカーカルディ氏が代表を務めるチームは5度目の改名をせずに済んだのでした。





2019年


2019年はブランパンGTシリーズエンデュランスカップではプロクラスとアマクラスに2台でエントリー。


プロクラスではアンドリュー・ワトソン、コム・レドガー、ジョニー・アダムがエースナンバーの59を掲げてプロクラスに参戦。


アレックス・ウェスト、クリス・グッドウィン、クリス・ハリスの188号車はアマクラスに参戦しています。


またインターコンチネンタルGTチャレンジにはアレックス・ウェスト、クリス・グッドウィン、コム・レドガーの3名でプロアマクラスにエントリー。


今年の鈴鹿10Hこと”2019 BH AUCTION SMBC SUZUKA 10 HOURS”にも参戦、日本にもやってきました。



2019年の鈴鹿10Hでは途中トラブルにも見舞われたプロアマクラス2位/総合21位を獲得し、ニューモデルのアストンマーティン・バンテージGT3のポテンシャルの高さを見せつけました。




まとめ


チーム名は昨年と同様ながら、関係の深かったマクラーレンからアストンマーティンへスイッチし、チーム体制やロゴも新しくなったガレージ59。


未だマクラーレンのイメージが強く、Google画像検索でも「ガレージ59」と検索すればマクラーレン時代のものばかりです。


今後アストンマーティンとの関係を深めるのかはわかりませんが、アストンマーティン・ファンにとっては注目しておきたいイギリスチームの1つではないか思います。


ALL Photo & Text by RacingDiary




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